筋トレ後タンパク質以外に摂取しておきたい栄養素5選

筋トレ後タンパク質以外に摂取しておきたい栄養素5選

筋トレの後はプロテイン、肉のようなタンパク質を補給した方がいいということは、トレーニングをしている人なら多くの方が知っているかと思います。タンパク質は筋肉の原料なので筋トレ後に補給することで筋合成が促進されます。

 

しかし筋トレ後にはタンパク質以外にも筋合成にプラスに働く栄養素が存在し、それらの栄養素を摂取することでトレーニング効果を効率的に得ることができます。

 

筋トレ後に積極的に補給しておきたい栄養素5つ

糖質

 

 

糖質は、ダイエットをしている方なら少し避けがちな栄養素ではないでしょうか。糖質制限ダイエットという方法もあり、そのイメージが強く糖質は太る栄養素と認識している方が多いように感じます。

 

しかし糖質は筋トレ後の筋肉の合成促進を助けてくれる働きがあるのです。

 

筋トレを行うと、筋肉が強く収縮したという刺激が筋細胞内に伝わり、mTORというタンパク質が活性化されます。このタンパク質が活性化されることで筋肉の合成が促進されるのです。

 

筋トレ後に糖質を摂取すると、トレーニングによるmTORの活性化をより促進させるということが知られています。それでは糖質はどのようにしてmTORを活性化させるのでしょうか。

 

糖質はグルコースという最小単位がたくさん結合した物質で、糖質を食べると小腸でグルコースに分解され、体内に入ります。すると血中のグルコース濃度(血糖値)が上昇します。血糖値が上昇するとそれを膵臓が感知し、血糖値を下げる役割を果たすインスリンというホルモンを分泌します。このインスリンがmTORの活性化と関連しています。

 

インスリンは筋細胞にあるインスリン受容体に結合すると、筋細胞内のAktというタンパク質を活性化させ、これによりmTORが活性化されます。つまり糖質を摂取するとインスリンが分泌され、mTORを活性化させてくれるため筋合成が促進される、ということなのです。

 

また、糖質は次のトレーニングに向けてのエネルギーの補給という意味でも重要な栄養素となります。トレーニング終了から1時間以内は糖質補給のゴールデンタイムと言われているので、この時間帯に糖質を補給するようにしましょう。

ビタミンB6

 

 

タンパク質はアミノ酸がたくさん結合した物質なのですが、筋肉が合成される時にはアミノ酸の代謝が活発になります。

 

アミノ酸が代謝される時には、酵素の働きにより反応が進みます。ビタミンB6は、アミノ酸代謝に関連する酵素の働きを補助する役割があります。

 

ビタミンB6が不足すると筋肉の原料となるアミノ酸やタンパク質があったとしても、それを代謝する酵素が働かなくなるので、筋肉が作られなくなってしまいます。

 

筋肉という製品を作るのに原料を補給しても機械が故障していて筋肉を作り出せない、という状態です。そうならないためにもビタミンB6も補給するようにしましょう。

 

ビタミンB6は肉類や魚類に豊富に含まれています。その他には、とうがらしやにんにく、じゃがいもにも多く含まれています。サプリメントから摂取するのも一つの手段です。

亜鉛

 

 

亜鉛も筋肉の合成には必要な栄養素となります。働きとしてはビタミンB6と似ています。

 

筋肉を作るには酵素が必要だということをお話しましたが、この酵素の中には亜鉛がないと働かないというものもあるのです。そのため、亜鉛もビタミンB6と同じ理由から摂取しておきたい栄養素となります。

 

また、亜鉛にはインスリン様成長ホルモンという、筋合成を促進させるホルモンを増加させることで筋合成に有効に働くということも報告されています。

 

さらに抗酸化作用も示すので、筋肉へのダメージの軽減にも役に立つのです。亜鉛には様々な働きが知られています。筋トレ後には積極的に補っておきたい栄養素の一つです。

ビタミンD

 

 

最後に紹介するのは、ビタミンDです。筋トレとビタミンDについても研究が行われてきました。

 

様々な研究をまとめたレビューでは、ビタミンDを摂取すると、筋肉の横断面積と筋力が増加したということが記載されています。

 

これは、ビタミンがホルモンのような働きをするためだと考えられています。ビタミンDはビタミンD受容体というタンパク質に結合し、様々なタンパク質の合成に関わっています。

 

実際にビタミンD受容体を無くしたネズミでは、筋合成が促進されなかったということも報告されており、このことからもビタミンDは筋合成に必須の栄養素と言えます。

 

また、ビタミンDは男性ホルモンとして知られるテストステロンを増やす効果も知られています。テストステロンは筋合成促進に関わるホルモンなので、ビタミンDはこうした面からも補給したい栄養素と言えます。

BCAA

 

 

BCAAという言葉を聞いたことがあるでしょうか。BCAAはBranched Chain Amino Acidの略で、日本語では分岐鎖アミノ酸と呼ばれています。これはバリン、ロイシン、イソロイシンという3つのアミノ酸の総称です。

 

筋肉を構成しているアミノ酸は20種類ありますが、これらのアミノ酸はなんと、筋肉を構成しているアミノ酸の約3割を占めています。筋肉の多くを占めるアミノ酸だということが分かりますね。

 

BCAAについては研究が多くされており、トレーニング後に摂取することで筋肉の合成が促進されたり、筋肉痛を抑えてくれたりする働きがあることが知られています。

 

BCAAは肉類に多く含まれていますが、市販のサプリメントから摂取するのが効率的な方法です。BCAAを摂取してトレーニングの効果を上げたいという方はサプリメントからの摂取を検討してみてはいかがでしょうか。



まとめ

 

今回は筋トレ後に摂取しておきたい、タンパク質以外の栄養素を5つ紹介してきました。

 

筋肉の原料となるタンパク質を補給することも大切ですが、筋合成の促進を補助したり、筋合成に必要な酵素の働きを助けたりする栄養素を補給することも筋合成を促進させるには重要となります。

 

これらの栄養素を取り入れて効率的なトレーニングに繋げましょう。

 

トレーニングカテゴリの最新記事

error: Content is protected !!