大人だからこそ読みたい児童文庫

大人だからこそ読みたい児童文庫

プロローグ

児童文庫といえば子供向けにつくられた本ですが、大人になった今あらためて読んでみても

何か得るもの、感じるものがきっとあるはずです。

 

大人にすすめたい児童文庫

大人になってから子供のころに読んでいた児童文庫を読むとまた違う感動や

気づけなかったメッセージに気付けたり、

わかりやすい表現でかかれているため心にすっと響いてくるのが児童文庫の魅力です。

 

今まで本に触れてこなかった人から、童心にかえりたい人まで様々な人に読んでいただきたい

児童文庫をご紹介します。

 

「青空のむこう」アレックス・シアラー

 

 

ぼくはまだ決めかねてた。アーサーはぼくに背中をむけて歩きだした。そのとたん、エギーやママやパパや友だち、ぼくが知ってる人たちの顔が次々に浮かんで、どうしてももう一度会いたくなった。みんながいなきゃ生きていけない。死んでることだってできない。すぐにぼくは決心した。アーサーの後を追いながら呼びかけた。「待って、アーサー。ぼくも行く」アーサーは立ち止まってぼくを待った。それからふたりで駆けだした。“生者の国”を目指して―。出典:Google Books

子供のころ実際に読んでいて最近また読み返してみました。

当時小学生だったときは、死んだあとの世界ってふわふわしてて楽しそうだなぁとか「死」というテーマだったが漠然と読み終わったあとは感動と爽快感を感じていました。

 

当時は死んだ側の身になって物語を読んでいましたが、読み返したときは死んだ側と

死なれてしまった側の両方から見ることができ、もしかしたら明日自分が死ぬかもしれない、

家族友達が死ぬかもしれないという時にやり残したことがないように後悔しないように毎日を大切に、

いま生きていることを幸せに思わなきゃと感じさせてくれた作品です。

 

 

「マチルダは小さな大天才」ロアルド・ダール

 

4才ちょっとで図書館の本を読破しちゃった、天才少女マチルダ。ところが両親ときたら、そんな娘を「かさぶた」あつかい。学校にあがると、凶暴な女校長がいて、生徒たちを痛めつけている。横暴で悪どい大人たちに頭脳で立ち向かうマチルダの、痛快な仕返し大作戦!出典:EhonNavi

 

映画チャーリーとチョコレート工場の原作「チョコレート工場の秘密」の著者で有名で、

子供もも楽しめる内容だがどこか毒のある物語で大人にも人気の作品ばかりです。

 

主人公のマチルダは才能に溢れた5歳の少女だが、両親はその才能には気づかずかさぶた扱い、

その他のいじわるしてくる大人たちを仕返ししていく痛快ストーリーですが

子供時代に周りの大人から抑えられ辛い思いをしてきた方たちはラストシーンは涙なしにはみれない、

読み終わったあとは苦しかった想いが軽くなるそんな作品だと思います。

 

「モモ」ミヒャエル・エンデ

 

 

時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。出典:EhonNavi

 

こちらは有名な一冊で子供のころにこの作品を読んだ方は今でも心に残っている方が多いのではないでしょうか。

時間が欲しいと思っている町の人々は時間を奪って生きている時間どろぼうにそそのかされ

時間を切り詰め節約し他人のために使う無駄な時間を削りお金に目がくらみ働き続け、

その異変に少女のモモが気づき救っていくお話で時間とはいったい何なのかと考えさせられます。

 

時間に追われ慌ただしい日常を送っている現代人だからこそ読んでいただきたい作品で

日々効率よくいくように時間を節約している大人は読み終わったあと

一瞬一瞬の時間がとても儚く感じられ1日たった24時間をどう楽しく過ごしていけるのか、

いつの間にか心に余裕がなくなっている大人たちは見つめ直したくなるのではないでしょうか。

 

 

「光草-ストラリスコ-」ロベルト・ペウミーニ

 

 

暗闇のなかで、あたり一面に、何百という細い穂が金色の光を放って輝いていた。「光草だ!」画家は、光を浴びることができない病の少年のために、部屋の壁一面に絵を描きはじめた。画家と少年の心の交流を詩情豊かに描く物語。出典:Google Books

 

病気のために部屋からできない少年と画家の物語で、壁にかかれていく画もまたひとつの

物語のようで寓話的な作品です。

壁の画は生きているかのように四季によって変わっていきそれは少年の命のようで

巡ってきた冬はとても悲しく切ない。

少年の視点・画家の視点・少年の父親の視点などいろんな方向からみると違った感情を抱け、

美しく優しい物語だが切なく静謐な一冊です。

 

 

 

 

まとめ

多感な時期に読んで感銘をうけたものは今でも心のどこかに残っている作品が

一冊はあるのではないでしょうか。

ぜひそのような作品がありましたら改めて読み返してみてください。

 

大人になったいまでも読み返すたびに違った感想をもつことができ、

大事なことを教えてくれます。

児童文庫だけど大人に向けてメッセージを投げかけている作品も沢山あり

本を読んでこなかった人にも読みやすいと思います。

いつまでも心に残るような素敵な作品に出会えるといいですね。

 

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